2021.4.10 東京都北区東十条
敷地は2m幅の通路で接続された前面道路から7mほど奥まった場所にあり、周囲は敷地いっぱいに建てられた住宅やアパートに囲まれている。もともとこの敷地には木造アパートが建てられていて、前面道路の騒音や、隣家の生活が感じられない閉じた周辺環境に対し、どのように居住環境を外部と関係付けるかが課題となった。
大きさと高さの異なるボリュームをずらすことで生まれた「ニワ」に対して開口を大きく開き、周囲と間接的な関係をもつことを意図した配置計画は、東西からの自然光が部屋の角を照らし空間に奥行きを持たせている。 生活に必要な諸室を1階に配置し、2階には多用途に利用するルーム4とルーム5がある。それぞれの場所は離れた位置関係であっても、ニワを介して向き合うことで、開口から流れ込む外部の情報(外壁、植栽、隣接建物や空など)が、視点の移動に伴い重層的に折り重なって見え、外部を介した室同士の視覚的な一体感が生まれる。外壁面はヒダのように折れ曲がり、周囲と接する面積を増やすことで、断片的な情報を緩やかに室内に引き込むことに貢献している。建築を介在した、暮らしと外部環境との間接的な関わりが、より強くその場所に「居る(在る)」という意識につながるのではないかと考えている。 この記事にコメントする
大きさと高さの異なるボリュームをずらすことで生まれた「ニワ」に対して開口を大きく開き、周囲と間接的な関係をもつことを意図した配置計画は、東西からの自然光が部屋の角を照らし空間に奥行きを持たせている。 生活に必要な諸室を1階に配置し、2階には多用途に利用するルーム4とルーム5がある。それぞれの場所は離れた位置関係であっても、ニワを介して向き合うことで、開口から流れ込む外部の情報(外壁、植栽、隣接建物や空など)が、視点の移動に伴い重層的に折り重なって見え、外部を介した室同士の視覚的な一体感が生まれる。外壁面はヒダのように折れ曲がり、周囲と接する面積を増やすことで、断片的な情報を緩やかに室内に引き込むことに貢献している。建築を介在した、暮らしと外部環境との間接的な関わりが、より強くその場所に「居る(在る)」という意識につながるのではないかと考えている。 この記事にコメントする
設計・監理
川辺直哉建築設計事務所
担当/石川誠大
担当/石川誠大
構造設計
多田修二構造設計事務所
用途
専用住宅
敷地面積
154.67㎡
建築面積
80.66㎡
延床面積
97.71㎡
構造
鉄筋コンクリート壁式構造
規模
地上2階
工期
2020年9月〜2021年3月
施工
FORM GIVING
植栽計画
タカ・グリーン・フィールズ
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